TOP > 代表 西川の気まぐれ日記

2019 年 03 月 20 日 17:10

脱マニュアルの時代

 山形新幹線のカリスマ車内販売員として活躍された茂木久美子さん。以前からのお付き合いですが、この間、久しぶりに講演を聞く機会がありました。山形~東京往復で売上が7~8万円が平均なのだそうでうすが、茂木さんは50万円も売上をあげるような人でした。そんなに売上をあげるのは、声をかけて、商品説明して・・・と思われるかもしれませんが、彼女がやってきたのはお客様から声がかかりやすい空気をつくることだけ。雑談をしたり、車内を笑わせたり、自分が自分らしく楽しく働くことでファンが増えていったそうです。

 彼女の話で印象に残ったことがあります。それまでは会社から教えられたマニュアル通りに仕事をすることが自分の仕事だと思い、効率を重視し、標準語を使い、決められた通りに動いていました。そんな時に、あるおじいさんが茂木さんに話しかけてこられました。「お前はどこの出身だ・・・?」。かくしていた方言に気づかれたと思い、その時に「めんどくさいな」と思い、適当に話をしてさっと移動してしまったそうです。話をしたがっているお客様にどう対応したらいいかなどマニュアルに書いていないからです。その後、彼女はとても後悔したそうです。「自分のおじいさんのような人なのに、効率ばかりを考え、面倒だと思ってしまう自分。人としてどうなのか」と。マニュアル通りに動くことに頭も体も慣れしてしまい、もともとの自分をなくしていたことがショックでした。そこから、マニュアルを超えて、自分らしく対応しようとかくしていた方言を出したり、雑談をしたり、接客を変えていったそうです。そこから先に書いたような活躍が始まったのです。

 接客マニュアルは確かに大事なものかもしれませんが、そこ書かれているのが単に動作のことで、心のあり方まで書かれていません。動作・形ばかりにとらわれるあまりいちばん大事な「人としての心」を忘れてしまっていないか。茂木さんの話は、マニュアル・効率一辺倒の今のあり方に警告を鳴らされているような気がしました。マニュアルを超え、人としてのふれあいや心の交流をしたことで逆に売上があがっていったということをみても、今、消費者も「ロボットのような対応」より、親身で人間らしい対応のほうが安心し、好きなのだと思います。
高度成長期の多店舗展開の時代は、標準化やマニュアルは企業成長・拡大の基盤になっていたのかもしれません。しかし、私たちは、それは人間を否定するようなものだということにも気づいてきました。人の心、人の可能性を信じる時代が近づいてきているように思います。

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2019 年 03 月 12 日 09:24

仕事へのこだわりと向上心

 先日、観光バスの会社で11年運転手をしている方(Aさん)と、同じ会社で6年間バスガイドをしている方(Bさん)にインタビューさせていただく機会がありました。短い時間でしたが、会社を代表する「いきいきと働く社員さん」として仕事の喜びや成長についてお話を聞きました。

 お二人の職種は別々ですが、いきいきと働く人には共通点がたくさんあります。ひとつは、仕事そのものに喜びを見出しているという点。仕事の喜びややりがいはとかく何か成果を出して認められたり、褒められたりすることで得られるものと思いがちですが、実は仕事の小さな実践の中にも喜びがたくさんあり、いきいきと働いている人は、その喜びを感じておられるようです。
 ドライバーのAさんがいちばんこだわっているのは安全に運転すること。自分の心の状態こそが、事故につながると常に自分の心を平静に保つことに執念を持ち、それを実践しておられます。それ以外にも、道を間違えない、お客様全員に挨拶をすることなどプロとしてのこだわりは細部にわたっていました。喜びを感じるのはそうしたこだわりがうまく達成できた時や、新しい観光地に行くことで視野が広がることだそうです。もちろん結果としてお客様から「ありがとう」という言葉をもらえることも喜びだということですが、それだけではないのです。
 ガイドさんも、嬉しいのはお客様から感謝された時だけではないと仰っていました。自分が観光地で体験した生の情報を自分の言葉でお客様に伝えた時に、単なる「説明(ガイド)」を超える「お客様との心のつながり」を感じた時や、終わった時に運転手さんからも「今日のガイドは良かったね」と言われる時も仕事の喜び。仕事の範囲が広がって日本のあちこちを自分がガイドできることも、この仕事に醍醐味を感じることだそうです。こうした喜びは、「働きがい」という言い方もできます。このお二人は毎日が喜びにあふれ、本当に充実しておられました。

 しかし、日々の仕事がつまらない、認められないという人と喜びを感じられない人と何が違うのでしょうか。いろいろな違いがあるのだと思いますが、この二人から共通して感じることは、小さなことにこだわりを持って、高め続けているということです。「仕事のこだわり」とは人から見えにくいもの。しかし、評価基準を自分が持っている訳ですから、人の評価はそれほど気になりません。自分のこだわりの基準が達成されたときに無情の喜びを感じる。しかし、しばらくするとさらに上を目指したくなり、常に100点はない。こうなってくると趣味なのか、仕事なのかわからないでしょうね。

 何かを成し遂げ、誰かが認めてくれるという喜びも、喜びのひとつなのでしょう。しかし、そこばかりにフォーカスをすると「認めてくれない」という不満が出てきそうです。
皆さんは、どんなところに仕事の喜びを感じていますか?あなたのこだわりは?常に高みを目指している技術は何ですか?

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2019 年 03 月 06 日 18:03

自社の商品に惚れ込んでいるか

 先日、ある商品を扱う販売店の皆さんやメーカーの皆さんが一同に会する勉強会に参加させていただきました。15周年のイベントです。驚いたのは、そのほとんどの人が商品のユーザーで、自分が使って良かったから人に薦める仕事を始めたという人達でした。

 自分が使って良かったからという説明ほど、説得力があるものはありません。一人一人が体験を熱く語られている姿をみて、改めてその力強さを感じました。
 食品を扱うお店でも、儲かるからという品揃えより、自分が美味しかったからと薦めてくれる店の品揃えの方が個性豊かです。
バイクの店でも、「バイクを乗る楽しさ」や「バイクへの愛」を熱く語る店主がいる店の方が行ってみたいという気持ちになります。
お客様の心が動くのは、流ちょうな商品説明やプレゼンテーションの技術ではなく、その人が自分が体験した感動とそれを人に分けてあげたいという気持ちなのだろうと思います。

 その勉強会の主催者である会社の社長もスタートは自分の感動だったそうです。日本で初めて使ってみて、「この商品の素晴らしさを少しでも多くの人に分けていきたい」という思いが湧きおこったそうです。それが事業の理念となり、その感動の連鎖で全国に商品が広がっていったそうです。
 自分の会社の商品に惚れ込む。これは昔から言われていることですが、ただ自分本位で惚れ込んでいても意味がありません。自分が使ってみて本当に良いと思う。感動する。消費者と同じ立場での「感動」だけが、人に伝わっていくのではないでしょうか。
 皆さんは自社の商品に惚れ込んでいますか?感動していますか?

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2019 年 02 月 26 日 10:15

「極めていくこと」の面白さ

 先日、ブロックスでは、志GOTO人(しごとじん)シリーズの最新号「仕事を極める」を発売させていただきました。このシリーズは、組織全体にスポットを当てた「DOIT!シリーズ」と異なり、「いきいきと働く人・チーム」にフォーカスを当てたドキュメンタリー映像です。これまでも、いろんな業界の働く人をご紹介してきましたが、今回は、明治安田生命さんのコールセンターで働く田中みきさんを取材させていただきました。

 お客様からの様々な問い合わせに対応するコールセンター。幅広い商品知識や状況に応じた高い応対スキルが求められます。田中さんはその最前線で仕事を続ける11年目のベテランスタッフ。彼女の仕事に対するひたむきさや、明るい姿勢は周りの人にも影響を与え、社内でも数名しかとれない「S級」の資格を持っているという社員さんです。

 今回の映像のテーマでもあるのですが、田中さんは、いつも「もっとよく出来ないか」と仕事に工夫と改善を続けておられます。知識を更新すること、応対のレベルを高めること、声の工夫、話し方・・・その向上心は留まることがありません。映像ではその様子を取り上げさせていただきました。

 ただ、毎日同じように仕事をこなしているだけだと、自分の能力はあがっていきません。確かに仕事は一定レベルでこなせるようになりますが、自分の知識も能力もレベルも一定。ワクワクするようなことも少なくなってきます。
 しかし、同じ仕事をしている人でも、この田中さんのように、「もっとよくできないか」「もっと高い技術が身につかないか」と、自分の知識・技術を高め続けていこうとする人もいます。どちらがいい悪いという訳ではないのですが、自分を向上させたいと思っている人と、現状に留まる人の差はどこにあるのでしょうか?
 皆さんも経験があるかと思いますが、自分の技術や知識の幅が広がると、若い時には見えなかったことが見えるようになったり、仕事の「奥深さ」に気付けることがあります。
 「まだ、こんな世界があったのか・・・」という感動に出会えると、さらにこの仕事が好きになったり、「もっと先が見たい!」という気持ちになっていきます。「成長する」ということは、見え方・とらえ方が変わっていくことなのかもしれませんね。

 「向上していく側の人」は、この「成長の面白さ」に気付いた人とも言えます。努力したから「面白さ」に気付いた。面白くなったから努力した。どちらが先かはわかりませんが、やはり、面白い仕事は努力とセット。自分で自分の課題を見つけ、自分自身でやり方を改善し、進化させていくというプロセスしかありません。エンジンは「義務感」ではなく「好奇心」。遊びの時のワクワクする気持ちと似ているように思います。

 自分のレベルを上げていく派か、現状維持派か。皆さんはどちらですか?

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2019 年 02 月 20 日 09:32

挨拶をする人を育てるには?

 この春にはまた新しい新入社員が入ってきますが、もし、「社会人にとって何がいちばん大事か」と聞かれたら、私は「挨拶が大事だ」というと思います。しっかりと挨拶ができると、まず、「常識のある人だ」「ちゃんとした人だ」と思われるのでスタートからいいイメージを持たれますし、挨拶をきっかけにコミュニケーションが生まれて人間関係の幅も広がります。何よりも自分自身も気持ちがよくスタートできるはずですから、仕事が捗ります。社会人で挨拶の大切さを知っている人は、誰もがきっとこのようなことを言われるはずです。

 しかし、そうは言っても、会社には挨拶をしない人がいます。「うちの新人が挨拶しないんだ」と怒っている人を時々見かけますが、挨拶をしない人には、どのような理由があるのでしょうか?
 挨拶しても「メリットがない」と思っている人もいるでしょう。好きな人にはするけど、嫌いな人にはしないという気持ちの人もいるかもしれません。コミュニケーションをとるのが面倒だ、億劫だと思う人もいるのかもしれません。挨拶をしたのに無視されて傷ついて、もういいやと思ってしなくなる人もいるでしょう。
 挨拶に対して、こんな思いを持っている人に、「挨拶をしなさい」を注意したり強制したところで、するようになるとは思いません。もし、「はい、やります」といい返事をしたとしても、心の底から「そうだ、ちゃんと挨拶をした方がいい」と本人が思わないと、きっと、返事だけになるでしょうし、やっても長続きはしないでしょう。

 では、どうすれば、そういう人が進んで挨拶をするようになるのか?どんな方法があるのでしょうか?
 「挨拶の効果を研修で教える。」「挨拶ができるまでしつこくチェックする」「こちらから挨拶をする」・・・。人はそれぞれの思いがあって挨拶をしない訳ですから、どのやり方が正解というのはないでしょう。でも、どんな人にも、「やる理由」も「やらない理由」もあるはずで、私は最近、まず、奥にある「やらない理由」を聞いてあげることが大切だと思っています。

 たかが「挨拶」、されど「挨拶」。言葉としては簡単なのですが、奥は深いですね。一人ひとりが、心から「自分から挨拶をちゃんとしよう」行動するようになるためには、組織の風土や職場の人間関係そのものもを良くすることとか、生き方や人生を教えるような人材育成とか、長期で取り組むことも必要かもしれません。もちろん、いちばん簡単なのは、そう思った人からやること。行動しないと何も変わりません。

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2019 年 02 月 13 日 15:43

楽しくやるか、嫌々やるか

 色々な会社で「社員研修」が行われていますが、皆さんは社員研修に参加する時、どんな気持ちで参加されるでしょうか?私もいろんな会社の社員研修を見てきましたが、朝、研修会場に来られる人の多くは、暗い表情をされています。「どんな研修なんだろう?」という不安、「一日、くだらない講義を聞くのか・・・」、「どうせ役に立たないのに・・」という不信感。研修講師の方は、まず、この空気を改善するところから研修を組みたてるそうですが、確かに「嫌だ」と思いながらの学習は効果が出る訳がありません。  ある研究では、学校の勉強でも、成績の良い子は「楽しく」やり、悪い子は「嫌々」やっているからで、実は元々の頭の良さは関係がないそうです。人間の脳は、「楽しい」と幸福物質であるドーパミンが出て記憶力やモチベ―ションがあがり、「嫌々」だと逆にストレスホルモンのコルチゾール(嫌な出来事を忘れさせる物質)が出て記憶力も、モチベーションも下がってしまいます。つまり、仕事でも勉強でも、同じようにやっていても、その時の感情で脳は180度違う反応をとるので、効率もその結果もまったく違うものになっていきます。  仕事を嫌々やる→脳が記憶力とやる気を下げる→効率が悪くなり結果も出ない。  仕事を楽しくやる→脳が記憶力とやる気を高める→効率が良くなり結果も出る。  研修も仕事も勉強も、どうせやるなら、楽しくする方が良いというのは明らかです。しかし、問題はどうすれば楽しくなるか?です。私も20代の頃、研修を受けるのが大嫌いでした。上司から行かなければならいと言われ、しぶしぶ研修を受けたことがありますが、余計に楽しくなくなり、どうすればいいかを考えたことがありました。その時に出した答えは「早めに諦める」ということでした。「嫌だ嫌だ」という気持ちを夕方まで引きずっているよりも、早めに「しょうがない」と諦めて受講する。それを実行するようになってからは、研修内容もスッと入ってきて、集中できて楽しくなりました。  研修もそうですが、どうせやるなら、仕事も楽しくやる方がよさそうですね。嫌々やる、やらされ感で続けることは自分にとっても仲間にとっても無駄な時間。嫌だという雰囲気は回りに悪影響を与えます。むしろ、さぼって違うことをしたほうが生産的かもしれません。  さて、今度の研修、どんな気持ちで参加されますか?

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2019 年 02 月 06 日 12:45

心理的安全性

 Google社が発表し、今、話題になっている言葉のひとつに「心理的安全性」というものがあります。 これは、心理学用語ですが、「他者の反応に怯えたり、恥ずかしさを感じることなく、自然体の自分をさらけ出すことのできる環境や雰囲気」のこというそうです。 Google社が、実施した労働改革プロジェクト(アリストテレス・プロジェクト)の調査の中で、成功するチームには共通して、この心理的安全性があり、組織づくりにおいて最も重要なものであると発表してから、より注目されるようになった言葉です。  私たちのDOIT!シリーズでも、様々な「いい会社」を取材してきましたが、それぞれの企業の現場で感じていたのは、このような雰囲気でした。西精工さんにしても、バグジーさんにしても、川越胃腸病院さんにしても、いい会社には、働く人たちが安心して働ける空気感というか、本来の自分をさらけ出していいんだという空気感がありました。もちろん、それぞれの企業では「心理的安全性」という言葉を使われていませんが、社員の人たちは、「家族のような絆」「いい仲間」という言葉で自社の雰囲気を語られていました。「自分は自分のままでいいんだ」という安心感がベースにあるからこそ、会議でも活発に意見が出るし、失敗を恐れずに挑戦もできるのかもしれません。これを「家族主義」と言われている経営者もおられました。  家族。確かに家族の時間がホッとするのは、お互いがわかりあい、何を言っても許され、自分の本音が素直に言えるからでしょうね。一日8時間だけの仕事の時間とはいえ、いつもよそ行きの仮面、仕事用の仮面をかぶっているようでは疲れてしまいます。仕事の時間も家族のような時間になれば、うつ病などの問題もなくなっていくはずです。  しかし、わかっていても難しいのが会社です。家族と違い、他人が集まり、ひとつの成果を求めて集まっているのが会社組織ですから、他人からの評価が常に張り付いています。それがあるから、つい、会社が求めることを気にしたり、上司の評価が気になってしまいます。そして、いつの間にか「本来の自分」を抑え、「会社用の自分」を作ってしまうのかもしれません。理屈ではわかっても、そのような組織の中で、心理的安全性を保っていくのは、今の日本では難しいのかもしれません。 そう考えると暗くなってしまうのですが、組織全体が変わるのは難しいとしても、小さな単位では難しいでしょうか。例えば、自分の身近に「自分をさらけ出せる人」がいるだけでも日々の仕事は違ってきます。組織全体は難しくても、自分の課だけでも、同僚とだけでもそんな関係になる。「うちの会社は心理的安全性がない」と愚痴を言っても何も変わりませんし、まずは気づいた人が一歩を踏み出してみる。自分が他人に対して、安全な存在になってあげること。それはできるような気がします。

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2019 年 01 月 31 日 10:17

お客様のお役に立つための覚悟と勇気

先日、京都で開催している「知恵の場」に、徳武産業(DOIT96号で紹介)の創業者、十河孝男さんをお招きし、これまでの経営についてお話いただきました。
高齢者は、私たちが思っている以上に歩くことで困っておられるそうです。足が弱くなっているため、小さな段差でつまづいたり、転んだり、足が変形し、痛くて歩けなくなる人もいます。昔からこの状況は変わりませんでしたが、徳武産業さんが開発を始めた20年前は、そんな高齢者を助ける「高齢者専用の靴」はこの世にありませんでした。誰もやらないなら、自分たちで開発しようと考えた十河さんは、2年もの間、高齢者施設や病院を回り、高齢者のお困りごとを聞いて回られたそうです。
軽い靴がほしい、カラフルな靴がほしい、転ばない靴、できれば安い方がいい・・・。そんな声から生まれたのが「あゆみシューズ」。
この世に初めてできた高齢者向けのケアシューズでした。軽い、転びにくいということが徐々に評判となり、全国に広がっていきました。市場ゼロの状態だった、介護・ケアシューズという業界は、徳武産業の「あゆみシューズ」が先陣を切り、次第にライバルも参入し、ひとつの業界になっていきます。そして、もちろん徳武産業がその50%以上のシェアを持つまでになっています。
従業員数十人の香川県の小さな会社が、ここまで成長した原点はたったひとつ。「お年寄りのお困りごとに何とかお役に立ちたい」という思いです。お話を伺って、十河さんの強い思いに心が震えました。

昔から、市場の声から商品を生み出すことが大切だと言われていますが、まさに徳武さんは消費者の代弁者です。「こんな商品がほしい」という声は健在ニーズ。潜在ニーズは、お客様の生活に密着したり、しっかりと聞いてみないと発見できないことなのかもしれません。しかし、十河さんのお話を聞いて、それ以上に感じたことがあります。
例えば消費者の声を聞き、切実な悩みにふれたとする。その時に、「儲けるからやる、儲からないからやらない」と商売として判断する人もいるでしょう。あるいは、「何としても解決して喜んでもらおう」と損得抜きで考えて行動に移す人もいます。十河さんは後者です。

「お客様の立場に立つことが大事だ」「お客様の満足を追求する」などと、私たちはつい簡単に口にしてしまいがちですが、行動を起こし、本当にお役に立つためには、強い覚悟と勇気が必要なのだと改めて思いました。

★2019年1月 徳武産業の感動の経営を紹介した書籍が発売されました!

「神様がくれたピンクの靴~奇跡のシューズをつくった小さな会社の物語~」
人を大切にする経営学会 常任理事 佐藤和夫著/あさ出版 定価1,400円+税

お求めはこちらへ
→ https://www.amazon.co.jp/神様がくれたピンクの靴-佐藤-和夫/dp/4866671181/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1548750045&sr=8-1&keywords=%E7%A5%9E%E6%A7%98%E3%81%8C%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%81%9F


カテゴリー : 思うこと

2019 年 01 月 22 日 09:20

アウトプットの大切さ

 以前、あるセミナーの途中で退席された経営者がおられました。セミナーが面白くなかったから帰られたのかと心配し、後日お伺いすると、「いえ、セミナーは本当によかったです。自分が何をやるべきかがわかったので行動したくなって退席しました。」というお話でした。
セミナーは最後まで聞くことが大事なのではなく、学んだことを実践することが大事だということを教わった体験でした。

 最近、「学びを結果に変えるアウトプット大全」(サンクチュアリ出版/樺沢紫苑氏)という本が売れているというので私も読んでみたのですが、改めて、現実世界を変えるのは、このアウトプットだということがわかります。
知識をインプットしても、それを試してみたり、行動に移してみてこそ世界が変わっていく。「学んだことは実行しなさい」とは言われてきたことなのに、多くの人がインプットしたことで自己満足してしまっているそうです。
アウトプットは「話す」「書く」「行動する」ですが、学んだ知識を行動に越してこそ、自己成長が促されていくというのは、過去の自分の行動を振り返ってもわかることです。本を読んでも成長していないのは、「わかったつもり」になっているだけでアウトプットが出来ていないからだと書かれていました。
ちなみに黄金比率はインプット3、アウトプット7だそうです。

 しかし、ただインプットしたものをアウトプットすればいいというものでなく、アウトプットした後にフィードバックすることが大切だということも書かれていましたが、確かにそう思います。
外部セミナーに参加する人を見ていても、ただ漠然と参加している人と、「これを学んで帰りたい」と自分の課題をしっかり認識して参加している人がいます。後者の人は現場で行動し悩んでいる人。セミナー中も目の色が違います。

 アウトプットにはいろんな方法があり、こうしたメルマガもそのひとつ。書くのは確かに大変ですが、書いたことは忘れませんし、いろんなつながりも生まれています。
商品名のDOITという中にも込めた「行動の大切さ」。学んだことを行動に移してみる。シンプルなことですが、改めてそこにしか変化が生まれないのだと気づかされます。

カテゴリー : メルマガコラム

2019 年 01 月 16 日 13:44

「仕事のやりがい」を伝える意義

 ブロックスでは自社出版映像の他に、ご依頼を受けて制作する「映像制作」の仕事もたくさん行っています。先日、ある企業様の社内映像の撮影に立ち会いました。今回、弊社にご依頼いただいた映像は「創業記念式典で上映する映像」ですが、同時に「採用動画」としても活用し、インターネットで配信して企業の魅力や仕事の魅力を伝えていこうという企画です。お客様インタビューなどの映像も制作していますが、立ち会った撮影は、社員の皆さんの「仕事へのやりがいや気持ち」がテーマ。私もインタビューさせていただきました。  どこに仕事の面白さを感じるのか、会社のどこに魅力を感じているのか。リアルな空気感を出すために、すべてぶっつけ本番のインタビュー。その現場には社長さんもおられたのですが、社員の皆さんが口々に「この仕事は面白い、やりがいを感じている」と言われるのを聞き、本当に感動されていました。現場から離れていると、社員の人たちが、仕事のどこにやりがいを感じているのかということは、なかなかわかりません。現場の声を聞けたことが、社長さんにとっても大きな収穫だったようです。今回は延べ数十名の方にインタビューしましたが、言い方は違っても、皆さんの思いは同じでした。そのことにも社長さんは嬉しかったようです。私自身も価値観を共有する組織の素晴らしさを感じた一日でした。    今、人材不足の時代です。「採用広告を出してもなかなか人が集まってこない」というお悩みを良く耳にします。この原因は確かに人が少ないことがあるのでしょう。しかし、広告の言葉がうまく心に響いていないから、うまく人が集まってこないという側面はないでしょうか。  今、給料や待遇などの条件面以上に、「仕事のやりがい」や「自分に合っているかどうか」を重視する人の割合はどんどん増えていると言われています。だからこそ中小企業は「やりがい」を伝えていくべき時なのだと思いますが、ただ広告の言葉として、「当社の仕事はやりがいがあります」「成長できます」と書いたとしてもうまく伝わらないのではないでしょうか。短い文章では、その人が感じる使命感やワクワク感、仕事の本当の面白さの本質がなかなか伝わりません。   私たちは、いろんな企業様で「映像」のお手伝いをさせていただいていますが、やはり、実際に働く人たちの「リアルなやりがいの声」は求職者の心に響くようです。「こんな人達がいる会社で働きたい」「こんな思いをもった会社で働きたい」。そんな気持ちになってくれる人を増やせるのが映像のチカラなのかもしれません。 こうして、集まってくる人たちは理念の共感者。条件を重視する人材よりは、絶対数は少ないかもしれませんが、共感者は簡単に辞めませんし、こうした仲間こそ財産です。理念共感型採用とでもいいますか、これからの採用は、どの企業もきっとこの方向に向かっていくのではないでしょうか。現場を見ていて、本当にそう感じます。

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2019 年 01 月 08 日 09:39

作業興奮

皆さん、あけましておめでとうございます。
お正月はゆっくりと過ごされましたでしょうか。
私は末娘がドイツから帰国し、3人の娘が勢ぞろい。久しぶりに家族全員の賑やかなお正月を過ごすことができました。

さて、4日から仕事始めの方も、今日から仕事始めの方もおられると思いますが、いよいよ今年の仕事が始動します。
それぞれの方が新しい年に挑戦の誓いや目標設定をされたことと思いますが、やるべきことが明確になれば後はそれを実行するだけ。
まずは、動き出すことが大切だと感じています。

動き出すということで思い出すのが、「作業興奮」という言葉。皆さんはご存じですか?
これは、心理学者のクレベリン氏が発見したとされる脳の作用です。
やる気がない時でも、まず行動を起こしていくと脳の側坐核というところが刺激され、トーパミンが出て、やる気が出てくるという作用のこと。
例えば、皆さんも年末に家の大掃除をされたと思いますが、最初は嫌でやる気にならなくても、体を動かすうちにやる気になり、集中力が生まれ、知らないうちに隅々まできれいにしていたということが起こります。これは作業興奮の作用なのだとか。
スポーツ選手のルーティーンにしてもそうですし、デザイナーの方が構成をつくること、営業マンが手帳の整理をすることも、作業興奮をうまく利用している事例かもしれません。
つまり、「やる気になったら、やろう」では、いつまでたってもやる気は起こりません。
脳が嫌だと思っても、まずはやってみる。やる気は後からついてくるという訳です。
お正月は目標設定したばかりでやる気も高い状態ですが、数か月も立つとやる気がわかなくなる時もあるかもしれません。
そんな時は、この作業興奮を使ってみてはいかがでしょうか。

そういえば、行動といえば「DOIT!」という商品名にも、「DO」という言葉を入れています。
この名前には、「まず、やってみよう。まず、行動してみよう」という意味を込めています。やる気は後から必ずついてきます。
私も時々、メルマガを書く気力がなくなるときがありますが、今年も休むことなく続けていきます。
今年も、ブロックス並びにメルマガDOIT!をよろしくお願いします。

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私たちが大切にしていること