TOP > 代表 西川の気まぐれ日記

2010 年 01 月 18 日 17:36

DOIT!93号・94号 撮影ウラ話(4)


【コンテストへの挑戦が生み出すもの】

夏から秋にかけて、バグジーで毎年行われるのが「コンテスト」です。

今年は9月7日に開催されたのですが、この大会に向けて、およそ1か月前からみんなが頑張ります。
夏のキャンプの後は、このコンテストに集中して技術を磨くのがバグジーさんの恒例行事。

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このコンテスト、何の為にあるのかと言えば、第一義的には、「それぞれの技術向上」が目的と言えるのでしょうが、なんだかそれ以上の目的がありそうだと、最初から、ここをひとつの撮影のポイントにしようと思っていたら、見事当たり。
この挑戦の中から、みんなが大きな気づきをもらっているようでした。

そもそも、このコンテストは、20年も続いているもの。バグジー以外の美容室も集まって、北九州ではレベルの高い大会なのだとか。

1年目の人は必ず「ワインディング」という技術に挑戦します。
2年以降の人は「カット部門」と「クリエイション部門」のいずれかに参加します。

ワインディングというのは、パーマの時に髪の毛をロッドに巻く、あれです。
こんな風に、大小のロッドを使って巻いていくのですが、制限時間25分の中で、如何にキレイに仕上げるか、如何に細かくロッドを使うかなど、ここに美容の技術が詰まっていんじゃないかと思うほど、手先の技術を要するものです。

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実は、撮影の間に、私もワインディングをやらせてもらいました。
簡単に見えて、相当難しい技術です。髪の毛を平均的に取っていく技術や手際よく巻いていく技術など、立体的な人の頭にロッドを巻くというのは、私のような雑な人間にはできそうにありません。
指先の細かさが求められます。

カットも、今年の「テーマ」があり、みんなが同じカットに挑戦します。

今回は「Aライン」というもの。これも見ていると、数ミリの勝負。
同じように見えても、丸みとか、裾の揃い方とか、髪の毛の量とかの違いがあって、本当にうまい人のカットは、セクシーで魅力的なんだとか。久保社長はこのカットでも相当うまかったそうです。

映像の世界もいろいろとありますが、美容業界もなかなか大変ですね。

それにしても、このコンテスト。撮影につれて、練習を続けていくことがいかに大変か、よくわかってきました。

そもそも、普段の営業だけでも、身体は相当疲れます。忙しい日はお昼ごはんも食べられないぐらいですから、その疲れ具合を想像してみてください。
そこから練習する・・・。
相当の気合がないと出来ません。しかも、それぞれ、コンテストの課題以外にも、自分の技術練習もあるので、この時期は練習だらけになってしまいます。

この厳しい状況に、自分がどう挑むのか。
本当に問われるのは、技術の向上よりも、そこに臨む姿勢のようです。
「まあ、いいかコンテストなんだし」で練習をゆるくしてしまう人と
「せっかくのコンテストだ、必死にやろう」と仕事に真剣に取り組む人。
この差は、その後につながる大きな差になっていくのだとか。

撮影の間でも、みんな必死で練習をしていました。
限界に挑戦する若者の姿から、私もいろんなことを学びました。

新人の時に、どんな苦労をさせてもらえるか。
どんな、1年間を送るか。
この1年間の経験は、その後の「人生」に影響する大きなものになりそうです。

「コンテスト」というのは、ひとつの出来ごとですが、バグジーの強さの秘密や、人づくりの考え方などが集約されていて、本当に撮影できて良かったです。


【仲間同士の絆・愛】

バグジーのスタッフの素朴な感じ、私は自分の子供や弟のような気分になっています。
みんな、子犬のように人懐っこいし、親切な子たちばかり。
半年間の撮影の間に、ほとんどの人の名前を覚えてしまいました。

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彼らは、普段でもこんな感じですから、裏表がありません。
スタッフ同士も相当に仲良しで、休みの日さえも、みんなで遊びにいくそうです。
だから、誰かが悩んでいるとかとなると、みんなで支えてくれるんでしょうね。

しかし、特に自分の支えとなるのが、「同期」の存在だそうです。
そらそうでしょうね。厳しい新人時代から、スタイリストになるまでの道のりを、支えあってきた仲間。
こんな人がいる、いないでは、頑張り方も違ってくるのでしょう。

そんな意味で、バグジーは強い。
縦のライン、横のライン、斜めのラインに、つながりがあって、鎖のように重なっている感じです。

今回の映像には、そんな仲間が仲間を喜ばせる、感動のシーンが収録されているのですが、
その内容は秘密です(笑)。

言いたいけど、言いません。

今回の94号には、まだまだ見どころが満載なのですが、今回はここまでとします。

ぜひ、皆さんに見てもらいたい。
これほど、衝撃がある映像はないと思います!




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2010 年 01 月 15 日 14:24

DOIT!93・94号 制作ウラ話(1)

いよいよ2巻揃った、DOIT!最新号の「愛の中で育まれる心」~BAGZY新人成長物語~。
DOIT!93(前編)・94号(後編)として発売しています。

さて、今回のDOIT!は、10年にわたるDOIT!シリーズの中でも、最も時間をかけて取り組んだ長期ロケ。2009年4月から10月まで半年間も小倉に通い、新人の成長と変化を負い続けました。
その撮影は、半端なものではありません。
朝から夜まで、撮影が深夜にわたることもしばしば。それが何日も続くハードなものでした。

半年間で撮影した延べ収録テープは、60分テープが230本。つまり、230時間です。
撮影日数は、50日以上。
監督とカメラマン、技術スタッフが、バグジーの中に入り込み、様々なチャレンジをしながらの撮影でした。だから、ひとつひとつのテープに収録されている記録は、まさに我々の血と汗の結晶。「最高の瞬間」を撮影するためにかかった、大事な時間です。

「事実はシナリオ以上に面白い」。

改めてそんなドキュメンタリーの醍醐味を味わった仕事になりました。


そんな悪戦苦闘のロケを振り返えってみようと思います。


【入社式と合宿】

スタートは、2009年3月31日。

バグジーの入社式が小倉で開催されました。この入社式は、88号でも少し紹介したのですが、本格的に撮影するのは初めて。

期待と不安でいっぱいの新入社員の顔が印象的でした。

この入社式、有名になったのが「新人の親からの手紙」。親の思いがたっぷり詰まった、「子供への励ましの手紙」は、一瞬で涙腺にきます。
撮影中、ずっとウルウルしっぱなしでした。

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この入社式には、バグジーの全社員100名が絶対に参加しなければならない「強制参加行事」ですが、その意味がわかります。
ここがスタートなんです。新人にとっても、先輩社員にとっても。
大事な大事な仲間、親から託された新しい仲間をしっかりとみんなで受け止める場なんだと、参加すると、よりその意味がわかります。

先輩社員の表情も、ぜひ映像で見てほしいですね。

そして、その後は、全員で移動して、恒例の「春の合宿」。
入社式の午後から翌日の夕方まで、全員が一丸となって、今期の目標をつくります。

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これも、バグジーの基礎を作っている大切な行事。
自分たちが自分たちの手で、自分たちの店の予算と達成に向けての作戦練っていくのですが、みんな真剣です。ああでもない、こうでもないと、スタッフ同士が話し合って決めていく姿は、本当にみていて気持ちいい。

バグジーの予算は、売上をあげるためではなく、一人ひとりの「成長」のためにある。久保さんとスタッフのやり取りをみていると、本当にそんな感じがします。
自分で決めること、そこに意義があるんでしょう。

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入社式を経ての合宿では、新人も先輩と一緒になって計画づくりに参加します。
もちろん、何もわからないのですが、そこに参加するのがいいのでしょう。
先輩が教えたり、1年間の成長計画を作っていく、この瞬間から、「人づくり」が始まっていきます。
微笑ましいし、やはり、合宿にはいろんな「意味」が含まれているんだと思いました。

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バグジーが目指しているのが、「自主活性型サロン」。
もう20年も取り組んいるこの合宿も、すべてそこに向かっていくためのもの。

私の友人である伊藤豊さんが、ずっとバグジーの教育を手伝っているのですが、今回は、伊藤さんの視点からBAGZYという組織の強さを、ガイドブックに書いてもらったので、ぜひそれも読んでいただきたいと思っています。

とにかく、この合宿を観るだけでも、BAGZYの風土がわかるはず。これも見てほしいです。

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(伊藤さんと久保さん)

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(朝の朝礼!)

撮影班も、一緒に食事をし、一緒の部屋で寝、まさに同じ会社の人のように過ごしました。
といっても、みんな昔からの知り合いばかり。
73号の撮影で、映っていた人達が、みんな成長をしていて、そんな姿をみるだけでも、嬉しかったです。

こんな風に書いていくと、どんどん長くなりそう・・・。
次は、別の日に書きます。


















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